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正しい認識を持ってほしいリタリン

薬そのものではなく、いい加減な処方こそが悪

浅井 遥(2007-11-05 07:00)

http://www.ohmynews.co.jp/news/20071102/16848

 製薬会社がリタリンの効能から「難治性うつ病」「注意他動欠陥障害(ADHD)」を削除した。そして、厚生労働省で審議され、リタリンの処方対象は「ナルコレプシー(突然の眠気に襲われる睡眠障害)」だけとなった。

 その理由として挙げられるのが、

 「リタリンの違法処方、マスメディアの偏見報道、乱用者による事件事故や死亡」

 「リタリン=依存性が高い覚醒剤、との悪名が広まり乱用者や違法売買が目に付くようになった以上、流通を厳しくしなければならない」

と厚生労働省と製薬会社は語った。

 実際、インターネットで、「リタ売ります」と言う書き込みを、何度も見かけたことがある。

 軽々しくリタリンの大量処方をしていた、東京クリニックは問題になった。乱用者が、1日に20~40錠服用していた話も聞く。治療の為でなく、健常者が遊び半分で使用し「合法覚せい剤」と影で呼ばれている事も知っていた。

 これだけを見れば、そしてマスメディアが大きく取り上げれば、「リタリン=悪」 と言う図式で、認識されても仕方が無い。だが、そうなれば本当に、リタリンが必要な患者の意思はどうなる?

 主治医からきちんと診断を受け、用法用量を守り「生きる為」に服用している患者はどうなるのだ?

 成人ADHDの患者への代用薬は、今のところ無い。そして、難治性うつ病の患者への代用薬も無い。製薬会社は「今は新薬も出ておりますし、カウンセリングも併せて、今後の治療を行っていってください」と言っていたがそんなものは無い。

 製薬会社が言っていた「新薬」というのは、SSRI、SNRIである。だが、この薬はうつ病だけに対する対応であり、即効性がなく、薬価も高い。挙句に、SSRIの中で有名なパキシルは、リタリンより恐ろしい副作用が報告されている。

 それはパキシルによって、自殺者が出ているという事だ。そういった実態を把握しないで、患者にSSRIを勧めるというのは、本来の死の危険性を何も理解していない事になる。

 パキシルは、その服用により自殺を試みる行動が増える傾向があることが確認されている。2006年5月、米食品医薬品局(FDA)は、医師に対して、服用者の慎重な観察を求める警告を発表した。 このため同年6月、日本の厚生労働省も、パキシルの添付文書に、

 「若年の成人で自殺行動のリスクが高くなる可能性が報告されており、投与する場合は注意深く観察すること」

との記載を加えるよう指導を行なった。パキシルを服用することで、自殺する危険性が高まる理由は分かっていない。

 そして、副作用が少ないと言われるSSRIだが、日本で行ったうつ病患者、パニック障害患者、強迫性障害患者を対象にした臨床試験において、全867例中516例、パーセンテージにして59.5パーセント(グラクソ・スミスクライン社発表)と、5人に3人は何らかの副作用が発現している。副作用の大きさを物語る治験結果といえる。

 SSRI を「ハッピードラッグ」として、飲む人もいるが大きな誤りである。安易な服用は、脳本来の機能を混乱させ、取り返しの付かない事態となることが有り得る。

 吐き気、頭痛、眠気、そして主に胃や肝臓などの消化器へのダメージである。実際にSSRIで服用後気分が悪くなったり、体質に合わず吐き気や胃の不快感を訴えて中断する患者は多い。

 これに対し、リタリンは、医師の診断通りに服用していれば、何ら問題無い。「医者に出された所為で、依存症になった」と言う患者がいた。それは、ただ自己管理が出来ていない馬鹿な乱用者の言い訳だ。

 「自分の子供がリタリンの所為で死んだ」と言う患者の家族がいた。それは、ただ、その死亡した患者の使用方法が、間違っていただけだろう。リタリンに責任転嫁する前に、今までどんな服用の仕方を見直すべきだ。

 「あそこの医者は、きちんと診察をせずリタリンを大量に出した」といわれる東京クリニックや、京成江戸川クリニックのような病院は、処分されて当然である。きちんと診断して、必要な量だけ処方する医者は、こんな“糞病院”よりも、たくさんある。

 一部を誇大報道し、リタリンを必要な患者から取り上げる事の方が問題であり、酷な事である。

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