レム睡眠行動障害 寝ぼけて異常行動
レム睡眠行動障害という睡眠障害の人が増えているということ。
壁をたたくなどの暴力的な行動をしたり、ウロウロ歩き回ったり-。
見ている夢に反応して異常行動を起こすようですが、寝ているときは意識がないので、
自分では注意できないし、心の問題なのでしょうか?
http://www.chunichi.co.jp/article/living/health/CK2008032102097060.html
睡眠中に寝ぼけて、壁をたたくなどの暴力的な行動をしたり、ウロウロ歩き回ったり-。見ている夢に反応して異常行動を起こす「レム睡眠行動障害(RBD)」という睡眠障害の人が増えているという。時に隣で寝ている妻を殴って夫婦間のトラブルになることも。近年、パーキンソン病との関連も指摘され、注目されている。 (遠藤健司)
「やめろ」「離せー」-。半年ほど前のある日の深夜、A子さんは夫(65)の大声とともに、腕に激痛が走り跳び起きた。すると、隣で寝ていた夫が、何かと格闘するかのように手を振り回していた。腕の激痛は、夫の振り回した手が当たったらしい。A子さんが必死に声をかけると、夫はハッと目をあけ、「巨大なカニに襲われていた」と悪夢の内容を語った。
睡眠は、レム睡眠とノンレム睡眠に分けられる。レム睡眠は比較的浅い睡眠で、夢の多くはこの睡眠の間に見る。通常、レム睡眠の間は体の力が抜けているため、夢の中で起きていることが実際の行動として表れることはない。しかし、RBDは何らかの原因で体の力が抜けず、夢で考えていることが行動化してしまうという。
寝言を言ったり起き上がったりなど軽い症状では問題も少ないが、重度になると、本人がタンスなどを殴ったりけったりしてけがをするだけでなく、A子さんの夫のように隣で寝ている妻らに危害を加えることもある。
また、病気であるにもかかわらず、異常行動をきっかけに、家族から「故意にやったのでは」などと疑われ、家族関係が悪化することも。「離婚にまで至ったケースもあります」と話すのは、RBDに詳しい神経研究所付属代々木睡眠クリニック(東京都渋谷区)の井上雄一院長だ。
高齢者で多く見られ、六十歳以上の高齢者の0・5%がRBDにかかっていると推察されている。性別では男性が多い。原因ははっきりしないが、アルコールとストレスが症状発現と関連していると考えられ、「仕事や家庭のいざこざなど情緒的なストレスがあり、悪い夢のときに起こりやすいほか、お酒を飲むと出やすい」と井上院長。
RBDの特徴は、子どもに見られる睡眠時遊行症(夢遊病)とは異なり、寝言はブツブツと話すのではなく、短文ではっきりした口調で「うるさい」「殺してやる」などの感情的な言葉が多いという。異常行動中は目はほとんど閉じていて、だれかが声をかけると目覚める。目覚めた後、本人が不快な夢の内容を覚えているのも大きな特徴だ。異常行動は午前三時ごろから早朝にかけて起きることが多い。
多くの患者は突然、異常行動を起こすわけでなく、一、二年前から悪夢と関連した寝言が増えるといい、井上院長は「高齢者の寝言には気を付けてほしい」と話す。
治療は、抗てんかん薬のクロナゼパムなどが有効で、治療により大半の患者が改善し、多少寝言は残るものの異常行動はまったく無くなる。
パーキンソン病との関連も指摘
RBDについては現在、パーキンソン病や多系統萎縮(いしゅく)症、レビー小体病などの神経疾患に発展することがあることが問題視されている。井上院長は「それらの予防という意味でも、そして、ケガの危険性を無くす上でも、早期に対処したい」と語った。
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